ブログの危険性

読売新聞がJR福知山線脱線事故の報道に関して、記者会見で暴言をはいた記者を処分したそうで。

実は、ライブで連番した事もあるモーヲタ仲間がJR西の職員で、まさに事故の対応係になっていて大変らしいと他のヲタモダチから伝え聞いているんで彼の事を心配しているから、という訳ではないのですが、少々JRに対する同情心を持ち合わせている自分がいるんですよね。テレビも新聞も必要以上に、関係ないところでJRを叩きすぎじゃないかなぁと。

例えば、献花台がレールの上に設置されたけど事故直後で立ち入り禁止、遺族にしたら納得いかない、という事で遺族がJR職員に詰め寄るシーンがさんざんテレビで流されていましたが、それはどうかなぁ・・・と思って見ていました。

遺族にしたら当然の要求だと思います。でも危険箇所でもあり、一般人が容易に立ち入る事が出来ない場所だからというJR側の処置も当然でしょう。何事にも、感情と理屈の両面ですべて丸く収まる事が出来ない事は多々あるはずです。

問題は、無理を要求する遺族ではなく、それを報道するマスコミでしょう。
わざわざそんなどうすることも出来ない事を報道して、対立を煽るような事をするのが間違いだと思います。結果的に、遺族に不利益にしかならない可能性の方が大きいんじゃないでしょうか。

実際、検索してみると、同時期にテレビでマスコミに囲まれてJRの事を非難しまくっていたとある遺族の女性に対する悪口が実名でネット上にあふれていました。あの様子じゃあ、直接の嫌がらせもあるんじゃないでしょうか・・・・。
僕もその女性の言ってる事はどうかなぁ・・・と思ってはいました。でも家族を亡くした直後なんだから仕方ないといえば仕方ないと思うんです。やはり、彼女のヒステリックな様子を実名で晒しているマスコミの配慮不足から来る報道被害ではないでしょうか。

もちろん、その報道を受けてJR職員らに嫌がらせをする人たちなど、影響された方も問題があると思うのですが、とにかくも「JRを叩けば良い」というマスコミの姿勢によって被害者やその家族、遺族らにマイナスの結果を生む事態も発生し、JRに対する不必要な同情や、事件に対する「もううんざり」といった風潮があったような気がします。

その最たるものが今回処分を受けた記者会見の様子だったんじゃないでしょうか。
あれを見た時に「JRはなんてひどい会社だ」と思うと同時に、「なんだこの新聞記者は」と思った人も多かったようですし、「そこまで言わなくても・・・・」というJRへの同情する人もいたようです。
結局、マスコミが自分たちの「正義」に酔いしれて、結果的にJRに対しても被害者に対しても事故の真相解明に対してもマイナスにしか働かない可能性を自覚するべきでしょう。

で、問題はさらにこのあと。
今回の記者への処分について、あちこちのブログ等をのぞいて見たのですが、とある記者系(?)のブログが問題の記者の実名を調べ上げて公開しておりました。また、それを読んで同じように実名を書き記して非難するブログも見かけました。

う〜ん、それってやりすぎじゃないかなぁ・・・・と。

今回の発表の少し前、この記者の名前について、朝日新聞の別の記者の実名が噂されていたんですよね。「また朝日か」という風潮で。(基本的にネット上では朝日って嫌われ者ですからねぇ・・・)

ところが実際には違ったと。

今回実名があがっている読売新聞の記者というのも本当に間違いないのでしょうか。また、実名をあげる事によって、彼が今後、必要以上に不利益を被るという可能性はないのでしょうか。
これらの行為に関しては、マスコミを非難していたブログが、そのマスコミと同じ手法で同じ過ちを犯しているのではないかという危険性を感じます。まさにミイラ取りがミイラ。

個人が世界レベルで情報を発信出来るネットという世界で、さらにはトラックバックやワード検索などによって簡単に情報を共有できるブログというシステムだからこそ、自分も含めて気をつけなきゃいけないんじゃないかなぁと思います。