交流戦を終わって

交流戦が終わっていよいよ直接対決再開っすね。

交流戦に関しては初めてだったということや改革の目玉だったということもあって、スポーツ新聞・一般紙を問わず検証記事であふれかえっていますね。

ほとんどが「やって成功だった」という論調で、その上で期間や試合数など適正だったかどうか、観客数や視聴率などはどうだったかなどの検証が行われています。

だいたいどの新聞も似たり寄ったりなのですが、その中で僕が一つ気になった点を。

朝日新聞の記事なんですが、視聴率は交流戦以前とほとんど変わらない、つまり下落傾向には変わりないという結果が出ました。

ただし、プロ野球において視聴率を語るときはほぼ100%巨人の事なのでその事を念頭に置かなければなりません。その上で、朝日新聞の記事で注目なのはCS放送スカパー!によると4月から5月にかけての全試合が観られるというプロ野球パックの売り上げが大幅に伸びたという事です。

つまり、地上波で巨人戦を見る人は減ったけれど、CS放送で他チーム、特にパ・リーグの試合を見た人は増えているということです。これは巨人による一極集中が薄れて他チームにも興味が持たれているという点で良い傾向なのじゃないでしょうか。

ここで肝心なのは、実際にCSの視聴率がどれくらいなのかわからないということです。

今までの視聴率調査の存在意義がCMの放送権料算出の為なので、BSやCSを調査する必要が無いため、実際のところのCSでのプロ野球視聴率は判明していません。

しかし、「視聴率」が人気のバロメーターとして大きく扱われている以上、やはりデータとして必要なのじゃあないでしょうか。

もちろんプロ野球人気が下落傾向なのには違いありませんが、それにしても毎日やっているプロ野球のリーグ戦とサッカーの年に数回しかしない国際大会を比較したり、プロ野球ファンのCSへの移行が進んでいる中での地上波の視聴率のみで判断をしようとしている点など、いささかネガティブキャンペーン的風潮があるのは事実だと思います。

そうじゃなくても、テレビの視聴率自体が5年前10年前と比べてゴールデンタイムで10%以上違ってるのが現状なんですから、今までのものさしで視聴率を取り扱い、それを基にあるコンテンツの人気を語るのは決して正確だとは言い難いでしょう。

ただまぁ、それをマスコミに任せようとしても無理なものは無理でしょうから(笑)、プロ野球界自身が人気回復策を考える中で、自らが現状にあったデータを収集して、正確に分析出来る様動いていくべきなのかもしれませんね。


ちなみにそれってハロプロでも同じ事が言えますね。
オリコンによるCDの売り上げだけみると完全に凋落傾向ですが、アップフロント研究で有名な脳内君さんの検証なんかを見ると、まだまだあの事務所は儲けまくっているらしく、芸能事務所の中でもかなりの高水準らしいです。

もちろん人気が全盛期に比べると一般レベルでは無くなっているのは事実ですが、世間や僕たちモーヲタ自身が思っているよりは実はまだまだ大丈夫みたいなんですね。

元々、ハロプロといえばミニモニ。以来「CDとシングルPVを同時発売する」というオリコン至上主義から考えたらありえないセールスの仕方を始めたところですし(当時はそれだけで今迄じゃ考えられない事としてニュースになりました)、シングルPVがCD同様かそれ以上に重要なコンテンツとなっている現状を見ると、実はオリコン至上主義だけでは人気と売り上げを正確に計る事は少し無理があるのかもしれません。

しかし、今までの様にオリコンだけから人気を推測しようとすると当然苦しい結果しか出ないわけで、そこからネガティブなイメージを世間に植え付けると、実態以上に人気が落ちていると世間に印象を持たれてしまいます。

プロ野球にしてもハロプロにしても曲がり角に来ている事自身は事実かもしれませんが、それを実態以上に強調することで、本当にダメになってしまうことは避けなければいけないと思いますし、それを避ける為に、これだけ価値が多様化した時代では自らが正確なデータ収集に心がける必要がある時代になってきているんでしょうね。