ドラフト

今年のドラフトの大枠が決まりましたね。高校生と大学生以上を分離して行うそうで。
朝日新聞は、というより西村欣也編集委員がかなり強烈に問題点を指摘していましたね。まぁ言ってる事はもっともだとは思うのですが、ドラフトっていうのはその年だけのものじゃなくて、FA等々も含めて全体に関わる話なので、そう急激にシステムを変えられるとは思っていません。むしろ、2年後を目途にした暫定措置という今回の決定は100点ではないけれど、合格の範疇だと思うんですけどねぇ。

まぁ、朝日新聞が批判している理由の大きな点が完全ウェーバー制にしなかったって事があると思うんですよ。今回も球団によってはウェーバー制を熱望していた球団があったらしいですし。

でもね、思うんですけど、ウェーバー制って本当に大丈夫なのかなぁ?と。

大リーグみたいに30近い球団があるならまだしも、日本なんて12球団しかないじゃないですか。その中で、例えば松坂クラスの超大物がいる年には終盤手抜きをする球団なんかも出てくる危険性が無いとは言い切れないと思うんですけどねぇ・・・・

そう考えると、逆指名制度導入までの入札くじ引き制度ってそこそこ良くできていたのになぁと思います。当時はFAなんてなかったんだし、あのままで良かったんじゃないかと。ウェーバー制のメリットは弱小球団に有望選手が割り当てられるという事なら、例えば12球団をセパ1・2位、3,4位、5,6位の3グループそれぞれ4球団に分けて、下位球団グループから指名で、競合した場合は入札っていう、「準ウェーバー&入札くじびき」制度なんてどうでしょ。それならペナントで手を抜くデメリットと比較しても有望選手を獲れるチャンスがそこまで大きいと思えませんし。

ただねぇ、ぶっちゃけた話、実はドラフトってそんなに問題じゃないと思うんですよ、個人的には。

裏金さえ徹底的に排除出来るシステムさえ作っていれば、実は逆指名ですらそんなに経営を圧迫すると思えないんですよ。(まぁそれが難しいんだけど)
そもそも、ドラフト上位指名の選手がすべて成功しているわけでもないですしね。下位指名からスターになった選手だってたくさんいるわけですし、結局はチームに帰ってくる問題だと思うんですよ。逆指名や自由枠に頼ったチーム編成をしている球団がどうなったかはあのチームを見ていれば明らかですし。

そんなわけで、僕がNPB及びプロ野球選手会に主張したい「なぜここを問題にしない?」って点は、「二度目のFA取得及び再契約金」なんですよ。

年俸高騰の理由はこれでしょ、なんで問題にならないの?

現行のフリーエージェント制度では、9年で権利取得、宣言後4年経ったら再取得、となっております。
実際のところ、一度権利を行使して移籍してから、再取得でまた別球団に移籍したのって巨人の工藤くらいしかいないんじゃないっすか?

ドラフト時には意中の球団を選択出来なかった可能性もあるから、自由意志を働かせて欲しいというのがFAの主旨なら、一度自分の意志で球団を選んだ後、また移籍する必要なんてそんなには無いと思うんですよ。そりゃあオリックス村松なんかはかわいそうだと思いますけどね、普通は一度自分が選んだならそれで満足しましょうと。

実質問題として、ほとんどの場合、FAで移籍した選手が再取得後、他球団にいかれるのを恐れて複数年契約を結ぶか、再取得した際に再契約金を払う形で残留してもらうというパターンになってると思います。

その結果、何億という年俸を複数年契約でもらっておきながらあまり活躍していない選手というのがどれだけいることか・・・・
(個人的には阪神でそれにあたる揉むのが好きなあの選手はファンなんですけどね・・・)

それこそね、一度目のFA取得はドラフト問題とリンクさせて、7年くらいにしても良いと思うんですよ。その分、再取得は4年と言わずに一度目と同等の7年でも良いくらいだと思います。それなら、現行の9年・4年と7年・7年なら二度目の取得も13年目と14年目ってそんなに変わりませんしね。

一度FA宣言した選手の再取得期間を長くすれば、球団側も大金をはたいて獲得した選手にまたFA宣言されて出て行かれるというおそれが減少する分、長期の複数年契約をする必要がなくなりますし、再契約金を払う必要も無くなってくると思うんですよ。(てか、そもそも再契約金の存在意義がわかんないのだけど)長期の大型複数年契約が無ければ、当然成績に見合ってない年俸をダウンさせる機会も増えますし。

そんなわけで、僕はFA再取得期間の延長と不必要な再契約金の禁止を主張いたしますです。